大分県で産業廃棄物収集運搬業許可を申請する流れ・費用について解説

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目次

産業廃棄物収集運搬業許可について

大分県で、他人から委託を受けて産業廃棄物の収集・運搬する人や、産業廃棄物の処分(破砕や焼却、埋立など)を業として行おうとする人は、事業を始めようとする区域を管轄する都道府県知事(政令市にあっては市長)の許可を受けなければなりません。

4種類の処理業許可

処理業の許可は、以下の4種類に区分されています。

許可の種類許可の種類
産業廃棄物収集運搬業産業廃棄物を収集・運搬するために必要な許可。
収集・運搬途中で産業廃棄物を一時的に積替・保管する行為を含むか含まないかで、事業の範囲が区分されています。
産業廃棄物処分業産業廃棄物を処分するための許可。
中間処理業(焼却、破砕等)と最終処分業(埋立て、海洋投入)がある。
特別管理産業廃棄物収集運搬業爆発性、毒性、感染性などがあって、特別な管理が必要な「特別管理産業廃棄物」を収集運搬するために必要な許可。
収集・運搬途中で特別管理産業廃棄物を一時的に積替・保管する行為を含むか含まないかで、事業の範囲が区分されている。
特別管理産業廃棄物処分業爆発性、毒性、感染性などがあって、特別な管理が必要な「特別管理産業廃棄物」を処分するために必要な許可。
中間処理業(焼却、破砕等)と最終処分業(埋立て、海洋投入)がある。
4種類の処理業許可

独立した許可

これらの4つの許可は、それぞれ独立した許可になっています。

産業廃棄物収集運搬業の許可は、普通の産業廃棄物を収集運搬するための許可であって、この許可だけでは特別管理産業廃棄物の収集運搬を行うことができません。

逆に、特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可を持っているだけでは、普通の産業廃棄物の収集運搬を行うことができません。

申請先は「積替・保管を行うか」により異なる

平成23年4月1日以降は、原則として大分県知事の許可のみで、政令市の区域を含む大分県全域で収集運搬を行うことが可能となり、政令市の許可は不要となりました。

ただし、政令市の区域で積替え保管を行う場合は、従前どおり政令市長の許可が必要です。
例えば、「大分県内の地域で廃棄物を積込み、広島県内の処理施設に運搬する。」という形態で収集運搬業を行う場合に必要な許可は、次のようになります。

例1)大分市内で積替え保管を「行わない」場合

STEP
大分市内を含む大分県内の地域で廃棄物を積み込む

大分県知事の許可が必要
*大分県知事の許可があれば、大分市長の許可は不要

STEP
福岡県北九州市を通過

福岡県知事、北九州市長の許可は不要

STEP
広島県内で廃棄物を降ろす

広島県知事の許可が必要

例2)大分市内で積替え保管を「行う」場合

STEP
○大分市内を含む大分県内の地域で廃棄物を積み込み、大分市内で積替え保管を行う

大分県知事と大分市長の両方の許可が必要

STEP
福岡県北九州市を通過

福岡県知事、北九州市長の許可は不要

STEP
広島県内で廃棄物を降ろす

広島県知事の許可が必要

大分県内で収集運搬業を行う際に、大分市長の産業廃棄物処理業(収集運搬業)の許可が必要となる場合は、以下のような場合です。

  • (a)大分市内で積替え保管を行う。
    大分市に許可を申請
  • (b)大分市内のみで収集運搬業を行う。(※大分市を除く大分県内では行わない。)
    大分県又は大分市に許可を申請(県と市、どちらの許可でも可)。
    それ以外の場合は大分県に許可を申請

本記事は『積替・保管なし』の許可申請について解説します。

産廃収集運搬業許可を取得するまでの流れ

ここからは、大分県で産廃収集運搬業許可(積替え保管なし)を取得するまでの流れについて解説します。

こまかい説明は後ほどおこないますので、まずはザックリ流れを把握してください。

STEP
許可の申請に必要な5つの要件を確認

産廃収集運搬業許可の申請には大きく分けて5つの要件を満たす必要があります。
一つでも要件を欠くと許可を取れませんので、まずはこの5つを確認します。

STEP
必要書類を収集・記入

許可申請に必要な書類を役所のホームページからダウンロードして記入したり、必要な公的書類を収集します。

STEP
管轄の役所に提出

必要書類を揃えて事業所を管轄する役所に提出します。このときは予約が必要。

STEP
許可証を取得

産廃収集運搬業許可申請の結果は、書類を提出してから40日~60日程度で通知されます。

申請書類に不備があり補正指示が入った場合は、その分だけ許可取得までの期間が延びます。

産業廃棄物収集運搬業許可に必要な5つの要件

それではここから産業廃棄物収集運搬業許可に必要な5つの要件について具体的に解説します。

  1. 講習会を受講・修了する
  2. 適切な運搬施設が整っている
  3. 事業計画を作る
  4. 経済力がある
  5. 欠格要件に該当しない

①講習会を受講・修了する

1つめの要件は、講習会の受講・終了です。

産業廃棄物収集運搬業を行うには、産業廃棄物の適正な処理を行う為に必要な専門的知識及び技能を習得する為に『公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター』が実施する講習を受講し、修了証を受け取らなければなりません。

だれが受講すればいいの?

  • 法人での許可申請の場合:法人の役員又は収集運搬業を行う区域にある事業場の代表者
  • 個人での許可申請の場合:本人又は収集運搬業を行う区域にある事業場の代表者

受講会場は?

大分県内であれば、直近は『J:COMホルトホール』で開催しています。
定員:72名

受講料と受講日数は?

収集運搬業に関する講習内容は、特別管理産業廃棄物を収集運搬するかによって異なります。

特別管理産業廃棄物の収集・運搬過程の修了証は、産業廃棄物収集運搬許可申請にも使用できますが、産業廃棄物の収集・運搬過程の修了証は、特別管理産業廃棄物の許可申請は出来ません。

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講習会の種類(新規)受講料講習期間
産業廃棄物の収集・運搬過程オンライン-25,300円
対面-29,700円
オンライン-約12時間
対面-2日間
特別管理産業廃棄物の収集・運搬過程オンライン-37,400円
対面-46,200円
オンライン-約16.5時間
対面-2.5日間
受講料と受講日数

試験内容は?

講習受講後に修了試験があり、この試験に合格しないと修了証はもらえません。

試験は○×方式と四択方式。居眠りをせずに講習を聞いていれば合格できる内容です。

もし不合格であった場合でも、講習受講日の翌年度末まで、原則2回まで再受験できます。(ただし別途受験料3,300円が必要)

試験に合格すると、約3週間で講習会修了証が届きます

新規講習修了証の有効期限は5年間です。(更新講習修了証は2年)

講習会の受講申込はコチラからどうぞ。
※オンラインでしか受け付けていません。

②適切な運搬施設が整っている

2つめの要件は、適切な運搬施設が整っていること。

運搬施設とは、産業廃棄物を入れるトラックやフレコンバッグのことを指します。

産業廃棄物の収集運搬を行う際、産廃物から悪臭が流出したり、産廃物が飛散しないような設備と施設を備えなければなりません。

また車両の保管場所も確保しておく必要があります。

③事業計画がある

3つめの要件は、「事業計画がある」です。

申請を許可する行政としては、どの種類の廃棄物をどれくらい運ぶのか?など、無計画の業者に許可を与えることができません。

このため、これから大分県で産業廃棄物収集運搬業許可業を始めようとする業者が、業務内容や業務量に対して適切な人員や施設が整えているかを確認します。

計画書には、具体的に以下のことを記載します。

  • 産業廃棄物が排出される場所・現場
  • 産業廃棄物の品目・運搬量・形状
  • 産業廃棄物の運搬方法(運搬車両と運搬容器、産廃物を飛散・流出させないための措置)
  • どこの産業廃棄物処分場に運搬するか

④経済力があること

4つめの要件は「経済力があること」です。

経済力とは、申請会社や申請者個人の財務状況が健全であることが求められます。

これを『経理的基礎要件』と呼びます。

当然ですが、いまにも倒産しそうな会社に産業廃棄物収集運搬業許可を与えることはできません。

このため、財務状況が健全であることが許可取得の条件となります。

具体的には、役所に財務諸表を提出することで申請者・申請会社の健全性を証明します。

このとき、規定の要件を満たせない場合は許可を取得することができないのか?と言うと、最終手段は残されています。

追加資料として『公認会計士又は中小企業診断士が作成した診断書』等を提出することで、許可が取得できるケースもあります。

公認会計士や診断士に診断書を作成してもらうと費用もかさみますので、会社の財務体質が健全である決算書を用意できる年に申請したほうが無難と言えるでしょう。

⑤欠格要件に該当しないこと

産業廃棄物収集運搬業許可を取得するための最後の要件がこちらです。

『欠格要件』とは、申請者がこれから適切に産業廃棄物収集運搬業許可を営むことができる人物なのか?を判断するための要件です。

おおまかに、社長や役員が下記の事項に引っ掛かっていなければ大丈夫です。

  • 心身の故障によりその業務を適切に行うことができない者として環境省令で定めるもの
  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  • 暴力団でない者
  • 暴力団とかかわりがない者
  • 過去に法令違反等で刑の執行を受けていない者

必要書類を収集・作成

産業廃棄物収集運搬業許可を取得するための5つの要件を確認し問題がなかった、そして講習の修了証もゲットできた。

このあとは、必要書類を仕上げる作業に入ります。

大分県に提出する書類は、大分県循環社会推進課のホームページからダウンロードできます。

書類の提出

大分県の産業廃棄物収集運搬業許可の申請受付窓口は、下記の大分県保健所保健部です。(担当:衛生課又は健康安全・衛生課)

大分市内の産業廃棄物は、 大分市環境部産業廃棄物対策課(Tel:097-537-7953)へ。

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保健所名住所電話番号Fex番号管轄区域
東部保健所〒874-0840 別府市大字鶴見字下田井14-10977-67-25110977-67-2512別府市、杵築市、日出町
東部保健所国東保健部〒873-0504 国東市国東町安国寺786-10978-72-11270978-72-3073国東市、姫島村
中部保健所〒875-0041 臼杵市大字臼杵字洲崎72-34 0972-62-91710972-62-9173臼杵市、津久見市
中部保健所由布保健部〒879-5421 由布市庄内町柿原337-2097-582-0660097-582-0691由布市
南部保健所〒876-0844 佐伯市向島1-4-10972-22-05620972-25-0206佐伯市
豊肥保健所〒879-7131 豊後大野市三重町市場934-20974-22-01620974-22-7580豊後大野市、竹田市
西部保健所〒877-0025 日田市田島2-2-50973-23-31330973-23-3136日田市、九重町、玖珠町
北部保健所〒871-0024 中津市中央町1-10-420979-22-22100979-22-2211中津市、宇佐市
北部保健所豊後高田保健部〒879-0621 豊後高田市是永町390978-22-31650978-22-2684豊後高田市
大分県保健所一覧

郵送申請について

大分県ではこれまで、許可申請及び審査については、持参もしくは面談で行っていましたが、申請書類の事前審査を行うことにより郵送による申請も受付けています。

郵送申請の場合、申請手数料は、後日送付される納入通知書で納付する必要があります。

大分県収入証紙では受付けていませんので、ご注意ください。

審査には時間がかかりますので、余裕を持って申請しましょう。

手数料・報酬

大分県内で、新規で産業廃棄物収集運搬業許可(積替え保管なし)の申請する際の手数料と、申請手続きを弊所にご依頼いただく際の報酬額は以下のとおりです。

申請者報酬額(税込)申請手数料合計(税込)
個人/法人110,000円〜81,000円191,000円〜
手数料と報酬額

なお別府市の東部保健所では、現金払いの他クレジットカード払いやタッチ決済も利用可能であることを確認済です。

ただしクレカやタッチ決済で支払った場合、領収書は後日発行ですのでご注意ください。

上記額には、市役所や法務局等への公的書類の代行取得費用も全て含まれております

サービスの提供が可能な地域

大分県,大分市,別府市,中津市,日田市,佐伯市,臼杵市,津久見市,竹田市,豊後高田市,杵築市,宇佐市,豊後大野市,由布市,国東市,日出町,九重町,玖珠町

まとめ

今回は、大分県内で産業廃棄物収集運搬業許可を取得するまでの流れ・書類・費用について解説しました。

まずは産廃の講習を受講します。

そして5つの欠格要件を確認し、社長が結核要件に該当していないことを確認できれば本格的な申請手続きに入りましょう。

なお講習は毎日行っているわけではありませんし、特に大分県で受講できる日程は限られていますので、余裕を持って受講を済ませておきましょう。(ネット受講がお勧め

大分県内の産業廃棄物収集運搬業許可の申請はおまかせください

今回は、必要書類のリストや具体的な記入方法については割愛しましたが、本来であればかなりのボリュームがあります。

また車両の写真を撮って書類に貼り付けたり、周辺図面の添付が必要だったりするなど、申請書類一式を完璧な状態に仕上げるには相当な労力と時間が必要です。

この作業を社長が日々の現場仕事をこなしながら、その合間に役所に行って、説明を聞いて、書類を集めて、記入して、申請したら「ココが違う」と言われて修正して、受理後も補正の電話が入る度にまた役所に行って訂正するのは、困難を極めます。

それならもう申請手続きを弊所に全て丸投げしてください。

公的書類の収集、記入、申請、受領まで、面倒な書類仕事は弊所が全ておこないますので、社長は浮いた時間を本来の現場や顧客開拓の時間に充ててください。

社長の貴重な時間は優先順位の高いものに充てるべきです。

これから大分県内で新規で産業廃棄物収集運搬業許可を取ろうとしている社長は今すぐ弊所にご連絡ください。

まずは、LINEメールいずれかの方法でお問い合わせください!

詳しい話はお電話にて伺います

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社長とのご縁を楽しみにしております。

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