CCUS建設キャリアアップシステムは、将来の建設業の担い手の確保・育成、賃金引き上げ等の処遇改善を目的として官民一体となって2019年にスタート、2023年4月で運用を開始から5年目を迎えました。
まだ登録を済ませていない事業者や一人親方さんもいるかと思いますが、令和4年9月27日、一般社団法人全国建設業協会が、あるアンケートの調査結果を発表しました。
その内容は「会員企業の実情や働き方改革への取組状況等を把握し、目指すべき方向性等を探ることを目的として、働き方改革の推進に向けた取組状況等に関するアンケート調査」というもの。
調査結果には、建設キャリアアップシステムの普及実態や課題についても発表していましたので、今回はこの調査結果をまとめました。
建設キャリアアップシステムに未登録であったり、登録を検討中の事業者・一人親方さんは参考にしてみてください。
事業者・技能者の登録状況
事業者登録は、約半数の企業が「事業者登録している」と回答し、昨年より14.0ポイント上昇。
技能者登録は、「全員登録している」「一部登録している」が3割強となり、昨年から8.1ポイント上昇。
「登録していない」と回答した人は、半数以上でした。
建設キャリアアップシステムに登録した理由については、
- インセンティブがあるため
- 受注機会を得たかったから
- CCUSの普及に協力したいため
- 技能労働者の処遇改善・担い手確保に繋がる
- 現場管理の効率化のため
と続き、CCUS本来の目的である「技能労働者の処遇改善・担い手確保」や「現場管理の効率化のため」はいずれも2割台にとどまっています。
建設キャリアアップシステムの活用状況については、
「活用していない」が7割以上で、制度甲斐市から5年目を迎えても、ほとんど活用されていないことが浮き彫りに。
建設キャリアアップシステム普及促進に向けて有効と思われる方策
「下請企業に対する建設キャリアアップシステム加入対策」を行っている、と回答した企業は約1割。
「加入対策を行っていない」と回答した企業は約9割でした。
建設キャリアアップシステム普及促進に向けて有効と思われる方策については、
- 経営事項審査への加点
- 工事成績評価の加点
- 申請の簡略化
と続き、1位、2位ともに、公共工事に関連する方策が有効と考える企業が多かったが、3位に「申請の簡略化」との回答がきているのを見ると、やはり申請手続きの複雑さ・面倒さに不満を抱えている企業は相当数に登るのではないでしょうか。
下請企業の技能者に対するカードタッチの促進の取組状況
下請企業の技能者に対するカードタッチの促進の取組状況については、
「行っている」と回答した企業は半数強、
「行っていない」と回答した企業は47.1%で、半数近くが加入対策を行っていなかった。
技能者登録の課題については、
- 登録申請に経費と手間がかかる
- CCUSを活用している現場が少ないため、利用機会が少ない
- 登録するメリットがない
と続き、技能者登録についても事業者登録同様に、申請手続きの複雑さがカードタッチ普及促進の妨げになっていることがうかがえる。
カードタッチを進める上での課題については、
1位「カードタッチができる現場が少ない」が最多で約6割となっており、せっかくキャリアアップカードを作っても利用できる現場が少ない模様。
建退共制度電子申請方式の使用状況
建退共制度電子申請方式の使用状況については、「使用している」との回答が6.2%に止まったものの、昨年よりも3.3ポイント上昇。
建退共制度電子申請方式を使用しない理由は、「証紙張付方式での対応に慣れているため」が最多で約8割でした。
制度の開始時から、建設キャリアアップシステムと建退共との連携強化を目指していましたが、昔からの証紙貼付の申請が現場にとっては馴染みが深いようですね。
建設キャリアアップシステムへの意見・要望等
最後に、建設キャリアアップシステムへの意見・要望等を紹介します。
- なぜ建設キャリアアップシステムを推進しているのか分からない。元請け・下請けともメリットが感じられない。
- CCUSの申請が煩雑でわかりにくい。
- しかも申請から完了までの時間が長い。
- 電話で質疑が出来るようにして欲しい。
- タッチ回数に対して費用が発生するのは大きな負担になる。
- 加入に対する費用が高額で下請け企業からすると負担が大きい。
- 昨今の人手不足により、地方の零細企業からの引き抜きが激化しかねない。
これが現場の『生の声』でしょう。
多くの事業者・技能者・一人親方がCCUS導入・普及促進に対して批判的な意見を挙げています。
まとめ:CCUSは割り切って登録を
今回は、一般社団法人全国建設業協会が取りまとめた「働き方改革の推進に向けた取組状況等に関するアンケート調査」について紹介しました。
解説するまでもなく、多くの事業者・技能者が建設キャリアアップシステムへの登録申請を面倒と感じており、また登録完了後も、カードが有効活用されていない実態が浮き彫りになりました。
しかし、国土交通省は今後も全ての現場においてCCUSカードの導入を目指しているため、今後は事業者・技能者登録からますます避けられなくなるでしょう。
したがって、未登録の事業者や一人親方さんは、建設キャリアアップシステムへの登録やキャリアアップカードの導入は「国へのお布施」と割り切って導入する方向で考えたほうが得策かもしれません。
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